勝った。

勝った。
けれども、カメルーンは明らかにおかしかった。
動けていないし、中盤の守備に関しての規律がない(ように見えた)。
フィジカルなのかメンタルなのか、それともアフリカによくある人間関係のこじれなのか。
通常の動ける規律のあるチーム(デンマークとかオランダ)だとここまでペースが握れない。
セカンドボールを支配、あるいは中盤を省略されてそれ自体が関係なくなった場合、ペースを変える手立てを相変わらず持たない。勝っているのに、奪ったら前に早くださなきゃ。これはオレもよくやる。きっと国民性なのだろうなぁ。


ともあれ、勝った。


勝ったことで、ある意味微妙だった人たちのこの大会の立場が定まった。
岡田監督はこのゼロトップを軸に、自分の哲学の元に戦うだろう。
本田選手はこのチームのエースとして認められ、それ故にエゴを搾り出そうとするだろう。
定まるのがちょっと早すぎるのか。
悩んでもがいて開き直った瞬間が最も強いと思うのだ。
ので、今がピークでこれから徐々に自分の確信のゆらぎと戦うのだろうなぁ、と想像するとちょっと怖い。


ともあれ、勝った。
攻め手が全くないのに、勝った。
初めて自国以外のワールドカップで勝ったのだ。
すごい。
すごいので、もう日本サッカー協会の体制が批判されることはないのだろうなぁ。
派閥とコネと、自浄能力のないシステムはそのままに。
それが、とても、残念でたまらない。


ともあれ、勝った。
超楽しい。

楽しいが、明日は負ける。
負ける確率が非常に高い。
奇跡を祈るな。
心を折るな。
韓国は、折れたよ。
ナイジェリアも、折れたよ。
ドイツは、折れなかったよ。
どこも、負けたけれども。
それでも、勝てると思えるのか。
それが、グループリーグを突破出来るかどうかだと思う。


超精神論。