TTK引越しセンター

どうもーアゴのマークのTTK引越しセンターでございまーす。


色んなお客様からご好評をいただいております。
NGIさんの引越しをゼロから17:00〜4:00で終わらしたり。
設計した案件の工事が遅れたから、何故か設計のオレが年の瀬に駆り出されたり。
2件連続で。
ピアノとかあったな。
自分の引越しを午前中で終わらせたり。
車の運転はできないけど、荷物の運搬と段取りには定評のある男。
たぶん、ある。
腰が悪いのにもかかわらず。


引越しも現場も段取り8分なんだぜ。
というわけで、オサムさんちのお引越し。


やってやるぜー。



誘拐?


小運搬。
常に子運搬。
ほぼ、ユウ君の保護と監視が仕事となる。
まーオマエのことはキライじゃないし、やってやってもいいぜ。


保護しながら、新居でお留守番と、荷物の整理。
おもちゃもないので、うろうろしてるユウに、オメーも仕事しろとダンボールを渡す。


「あかない」


端だけ剥がしてダンボールを渡すと、一心不乱にガムテープを剥がすユウ。
そうそう、手伝いに来てるオレより、当事者のユウが仕事しないとおかしな話になるじゃん?
オレそういうの結構気にするタイプだから、ちゃんと気を使ってよね。
2歳児だからとか、そういうのは結局のところ、いいわけじゃん?


「あれもあけたほうがいいんじゃない?」


そうだね、ユウ開けといて。
そのダンボールの中身はDVD。
車の表紙のDVDに興味をしめし、その周辺のDVDを開けたり出したり。
どうするのか。
面白そうだから、ほっといてみた。


グニョン。


『君の声がささやいている 2巻』がグニョンってなった。
ないしょだ。
オサム君にはないしょだ。


「おしっこでた」


軽くおもらし。
急におもらし。
このあたりで1時間。
荷物を取りに行ったお母さんは中々帰ってこない。
ユウのパンツを履き替えさせていると。


「もーそろそろかえってくるんじゃない?」


えー帰って来ないよー。
遊びに行ってんじゃないのー?


「もーそろそろかえってくるよ」


えー帰って来ないよー。
ゴハンでも食べてんじゃないの?


「もーそろそろかえってくるよ」


全くお母さんを疑わないユウ。
・・・これがモエという気持ちか。
まぁ、なんというか、なかなか超かわいいじゃない。


「おそと、いく」


待ちきれなくなったので、外で待つ。
中々帰ってこないので、歩いて迎えに行くと言い出したのでなだめつつ。
前の道を通り過ぎる、消防車。


「あかい、しょうぼうしゃ」


ああ、赤いね。
運転手さんが手を振り返してくれる。


黒猫。


「くろい、ねこ」


ああ、黒いね。
猫は一度こっちを振り返ってから走り去って行った。


「つづく、だっこ」


ああ、名前を覚えてくれたんだね。
このコは、目の前にあるものをきちんと見ているんだなぁ。
その感じ方は、すげぇなぁ。


着信。


「あーツヅクー!?あのさーテレビ買おうと思うんだけどサーなにがいいとおもうー!?それともパソコン買ったほうがいいかn」


ゴメン、タナカ、今忙しいんだ。
不純なキミに付き合っているヒマはない。


お母さんが帰ってきた時の、ユウ君の笑顔は、花が咲いたような笑顔だった。
ひまわりとか、コスモスとか。
キレイだなぁ。


その後、買い物に付き合う。
大人しいとは言っても、そこはやはり子供なので、店内で暴れることもある。


あーダメだよ、走り回っちゃ。
腕を掴んで止める。


「いたいいたいいたいいたいおかーさーんおかーさーん」


なんだ、その被害者面は。
オレ、オマエのそういうところだけ、スゲーキライ。


あ、NGIからの呼び出しだ。
また理不尽な要求かな?
じゃー帰るね。
帰らないと殴られるから。
32歳なのに。


「今日はツヅクと一緒に寝るつもりだったんだって」


なんだ、オマエ、そうやって、だまされないけど、超かわいい。
オマエは、超、いいな。
愛されるし、幸せになれるに違いない。


で、NGIは礼服を貸してくれとおっしゃる。
府中まで取りに来てくれるともおっしゃってくださる。
じゃあ、お待ちしてますので、お越しください。


家に帰って礼服を探す。
あ、そうだ、実家に置きっぱなしダー!!いっけねー☆


「オメーマジブッコロス」


殺されそうになり、メシを奢る。
何故か昔の女子関係の話になり、様々な経験を経たNGIさんは言った。


「オレ、女の人が浮気してるかどうか、会っただけでわかるようになった」


マジで?


「マジで」


会っただけで?


「会っただけで、話さなくても、雰囲気で」


わかるそうです。
そういや、当てた事例がいくつか思い当たる。
なんか、マジ、こわくね?


こどもユウはうつくしい。
おとなNGIはこわい。
タナカは、よく、わからないなぁ。