ソラニン
ソラニンとはジャガイモの芽に含まれる毒らしいぜ。
ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス) | |
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読みました。
大作や名作を読むときには、相当の覚悟を持って望まなければならない。
クオリティが高い相手には、それなりの気構えを持っていないと負けちゃうんだぜ。
そんな理由でラピュタとかも二十年くらいちゃんと見れなかったなぁ。
アニメとかドラマとかの最終回も、相当の覚悟が要るんだぜ。
誰かのオススメなんか、その最たるものなんだな。
で、読みました。
まず、ものすごく基本的なところからの、苦悩。
「東京で食っていかなきゃならない」
これはオレが常に持っている危機感で。
基本、負け組だからねぇ。
もしかしたら、フジイさんが無表情だったのは、現在の状況ではつらいものがあったからかも。
この空気感は、ある意味絶望的だから。
「ゆるい毎日の中で、ゆっくりと死んでいく」
変わったり、変わらなかったりしながら。
夢は叶わないし、特別なことなんてない。
圧倒的な才能もなく、妄執的な努力もない。
隔世的な覚悟もなく、ご都合主義の展開もない。
なんて、半端なリアリティだ。
で、種田だ。
この男がいないほうが物語が輝くと思うのは、オレだけだろうか?
2巻が全て、と。
圧倒的な才能もなく、妄執的な努力もない。
隔世的な覚悟もなく、ご都合主義の展開もない。
なんて、半端なリアリティだ。
加えて、半端な哲学。
オマエは、オレか。
あと、コイツのアレはどう考えても自殺しようとしたんだよね?
好きじゃないぜ。
あと、「あんたのリアリティは金か?」
違うだろ?生活だよ。
あと、あの子供は種田の過去という位置づけでいいのかしら?
で、ビリーだ。
コイツはすばらしい。
何もないけど、ちゃんといる。
普通だけど、ちゃんとわかってる。
「だから、ちょっとだけ泣かせてくれ」
ビリィィィィィイイイイィィィ!!!!
ビリィィィィィイイイイィィィ!!!!
ビリィィィィィイイイイィィィ!!!!
普通なのに、孤高。
ソレがすばらしい。
で、芽依子ちゃんだ。
ギターを持つ女の子はやっぱかっこいいなぁ。
必死なのもステキだよ。
ただ、なぁ。
・・・結局、楽しんでるよね?
なんて、残酷さだ。
で、結局は。
これは、オレの物語だ。
日々の生活に追われ、プライドと多少の夢を持ち。
友達や仲間が隣で笑っているのが当たり前で。
で、プロになるわけでも、金になるわけでもない趣味がひとつ。
「これがないと死んじゃう」ってくらいの重みを持って。
それが、そろそろ終わるんだろうなぁ、という覚悟もありながらの。
で、ラストシーンだ。
やっぱこういうのか。
部活帰り。
予定のない夏休み。
祭りの後。
死にたくなるね。
なんでも、自分に重ね合わせるのは、きもちわるいと思うけど!