2006-06-06 サッカーマガジンにのってた FOOTBALL 「真夏の夜の夢」 茨木のりこ あらゆるスポーツは栄え この疑似戦争は 五万十万の目に曝されて 後ろ暗い怨恨はなにひとつ残らず消える 資源とてなにひとつない 東方の小島 捻ろうと思えば赤子の手を捻るように たやすく圧殺できる小島が エネルギイに満ち溢れて 若い蚤のようにとび跳る つぶそうとする熊どもをかわし みずからの智慧でとび跳るのは 哄笑に値する喜劇だった 彼らは青年の文明を保ってはげしく燦めいた かれらが敵と挑んだもの それは一切をを風化させ駄目にする あの「時間」そのものだった